英語多読に思うところ【6万語】
はじめに
最近また英語学習が再熱した。
私の英語力は「日本人にしてはうまいね」レベルである。海外旅行に出てとりあえず道を聞いたり、トイレの場所を聞いたりするぐらいはできるし、カフェで隣の人と話すくらいには困らないが、専門書を読んだり、いきなり大人数の前でスピーチは出来ない。英検準1級は取得しているが英検1級には程遠いという程度だ。
英語多読のきっかけ
英語熱が再熱した理由はスペイン語学習を始めて、日本語で得られるスペイン語の情報量と英語で得られるそれを比較して、後者が圧倒的多いことに気が付いたからだ。当たり前だが、スペイン語ができる人は往々にして英語ができるのだ。
6万語段階での所感
タイトルにある通り、最近の英語学習の方法は所謂「英語多読」というやつである。目的は英語を英語のまま理解することにストレスを感じなくなるためである。まずは簡単な絵本からはじめ…といった一通りの方法論を学び、始めてみた。今は大体6万語まで読んだ。以下、現段階の所感を述べる。
①受験英語からの脱出
当面の目標である100万語には程遠いが、受験英語で習う英語学習からは脱することが出来たと思う。具体的に言えば、今までの私にとって英語学習は下記以上でも以下でもなかった。
- 【Vocabulary】単語帳で機械的に単語をぶち込む。根性論で毎日音声を聞いて音読してみていればそれなりに覚えられる。
- 【Reading&Listening】良質な英語教材を買い、知らない単語を調べて、文法構造を解釈した後に音読、暗唱、シャドーイング、ディクテーション。通勤時間や散歩中に音声を聞いてブツブツ言う。
- 【Speaking】オンライン英会話で話したり、言語交換アプリで話したりする。
- 【Writing】よくあるテーマで英作文をして英作文添削サービスで添削してもらい暗記する。よく出来たやつはオンライン英会話で話してみる。
逆に言えばここまでやれば英検準1級は余裕だし、海外旅行で困ることは無いと思う。ただ、自然な英語ではない。日本語学習者が使用する教材通り日本人が日本語を話さないように、英語話者は教材通りに会話しない。いつまでたっても自然な英会話ではないし、洋画は分からないし、英語の本は読めない。
英語多読を初めて、上記の受験英語からは脱せたと感じる。英検1級をとるにしても、TOEFLでよい点を目指すにしても圧倒的に読む量が少ないと話にならないが、上記のことを毎回やっていたのでは時間がいくらあっても足りない。自分が読めて理解できるレベルの英語を大量に読むことで、まずは英語に慣れ、返り読みをしなくなり、一々文法を読み解かなくても済むようになった。
②言語学的な面白さ
英語多読の本ではないが、赤ちゃんがいかに言語を習得するかという本を読んでいて気づきを得た。赤ちゃんは動詞や名詞がどの文脈で使用するのかを最初は理解しない。例えば「飲む」という動詞が水を飲むことにも、ミルクを飲むことにも使うかは最初は知らない。実際に使ってみて間違って周りの人間にXXの文脈で使用すると教えられて段々と「飲む」という動詞の適用範囲を知るのである。
英語多読では、同じような効果がある。英語学習者は大人であるため、一々言葉の適用範囲を教えてくれる環境はないが、英語多読をすることで「この動詞はこの文脈で使用するが、この文脈では使用しない」ことが本に教えられるのである。私の大学の専門は言語学でも何でもないが、非常に興味深いと思った。
ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書) | 今井むつみ | 心理学 | Kindleストア | Amazon
③子供時代に読んだ本を原書で読むことの感動
私は子供時代、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、ダレン・シャン、アモス・ダラゴン、タラ・ダンガン、ロナルド・ダールといった洋書の(もちろん)日本語版が大好きだった。ずっと読んでいた。恐らく日本語で書かれた児童作品よりも元は英語のものが多いように思う。
英語多読は正に自分が理解できる英語で読むことが鉄則であるため、必然的に児童書を手にとることになる。もし私が今日本語で前述の本を読んでいたら物足りなさを感じていたかもしれないし、「もう読んだよ」という気持ちになっていたと思う。しかし、英語で読むことで、まず「英語で原書を読んでる私かっこいい」という気分になれるので最高である。感動である。
また、一度読んだことがある作品たちなのでうっすらストーリー展開を覚えているので、ぶっとんだ設定のファンタジーが英語で書かれていてもついていけるという利点がある。
次のステップに進む前の疑問
これは次10万語を目指すにあたり私の疑問であるが、英語で本を大量に読むだけでは英語で英語を理解することはできないように思う。一定の精読は必要であるし、難しい単語であればどこかで日本語訳を知っておいた方が無難だと思う。「思う」が多いのはいかんせん6万語しか読んでいないからだ。とりあえず、最近流行っている「ヘミングウェイで学ぶ英文法」を購入したので、精読をしつつ英語多読を進めたいと思う。
また「英語多読」で検索するとSEO対策されたブログでは執拗にkindleがオススメされている。確かに。kindleは紙で英語の本を買うよりも安いし、大量の本にアクセスできるので非常に便利だが、辞書が簡単にひけてしまったり、マーカーできたりと学習意欲が旺盛が人にとっては逆に毒な機能があるように思う。ここは思い切って紙で買うなり、図書館で借りるなり、ひたすら読むことに集中できる媒体の方がよいのではないか…と思っている。しかしダレンシャンが紙で買ったら2000円弱するが、kindleだと150円とか、まぁ魅力的なのはわかる…。
おわりに
スペイン語学習をしている日本人は本当に少ないし、youtubeにあがっている動画も少ない。けれども、ひとたび英語で検索すればめちゃくちゃ出てくる。何かを知りたいと思ったら英語ができないと話にならない時代になったと思う。
インターネットがインフラになった現代、英語さえできればアクセスできる情報がそこら中にある。今従前、所得格差が情報格差になっていたが、今は言語の取得有無が情報格差を冗長させる一助になっているな…と感じながらも自分の英語の出来なさに辟易する一方である。
やりたいこと、ゆるリスト〜令和2年度〜
ごきげんよう、てふてふです。
日常が変わりつつあるこのご時世、
やりたいことがままならない日々も多いはず。
現にわたしは…大好きな旅に行けないという
まさに足枷をかけられておりますね…
だからこそ、そんなときだからこそ、
自分の欲望を明らかにしておくことが大切なんじゃないかと思うのです。
何せ、欲望は明日を照らす希望、明日へのしるべ
ですからね!!!
そして、
ずっと前から思っていたものの
言語化できずにいたことがひとつ。
欲を出せないって弱いのでは?
ということなのです。
何でもやっていいよ、好きなの選んでいいよと
言われたときに自ずから選択できる人は強い人だと思います。
例えば、何個かケーキがあって好きなもの選んでいいですよって場面。
良かれと思ってどれでもいいやの思考に待ったをかけたい。
どれでもいいやと思った果てに、いざ残ったケーキを見たらなんかしっくりこなかったってことありません?
他を思ってどれでもいいやだったら、まだいいんですよ。自分はどれでも食べられるからの果てなら、もう最悪です。それって自分の潜在的な欲を掴めていなかったってことですよね。
ケーキは些細なことだけれども、仕事だったら?
大事なチャンスを逃す、本当はやりたくなかった…なんてことになるやもしれません。気づいた時には時すでに遅し…
要するにせっかくの選択権があるのに、
なんでもいいやの思考は
自分を、自分の立場を弱くしてしまうのでは?と
最近つくづく考えていたのです。
真面目長々パートはこんなんで、
来たるべき時に答えられる”強者”になれるよう
欲望を潜在下から呼び起こしていきますよ!!!
願いを公言すると叶わないジンクスがロシアにはあるみたいだけど、
(目標はオリンピックで金メダルですか?に対してあの手この手で頑なにДа(Yes)ともНет(No)とも言わないロシアっ子
好き)
わたしは書くよ、だって楽しいんだもの!!!
可視化、大事。
〜 やりたいことリスト 令和2年度ver 〜
・つばの広い帽子と純白のワンピースを身につけて、海辺で名前を呼ぶ愛しい声へはにかみながら振り向きたい。
・髪色をK-pop女性アイドルグループにいがちなコーラルピンク色に染めたい。
・くずし字を読めるようになりたい、マスターして文(ふみ)を認めたい…(相手も募集)
・自分の好きだけを詰めた(謂わば性癖)一冊の本を作りたい。同人誌でもいい。絵、文を問わず。
・韓国でコスメ服やら爆買いして資本主義(概念)サイコーしたい。コロナなきゃルーチンワークだったのにな…
・何は無くとも満面の菜の花畑を駆け巡りたい、
つばの広い帽子と純白のワンピースとともに…
・これが自分の道と思えるものを見つけたい、何かのスペシャリストになりたい。
・背の高い本棚、ロッキングチェアー、動物の鞣革の絨毯に暖炉のある部屋で暮らしたい。魔女と呼ばれる女だ…
・若いうちに出来るだけ多くの土地を訪れたい、海外なら年3は最低で行きたい…2020ねぇん…
・男でも女でも、この憂き世で共に闘ってくれるパートナーが欲しい。みんなわたしを置いて大人にならないでくれ…
・銃を打てるようになりたい。有事の際に手刀で相手の銃奪って放てるように…(ロシア留学時に真剣に思った)
ざっとこんな感じでしょうか…
いやはや、難易度から抽象度、真面目度までバラツキがすごい。よくわからない方面で自分が強欲だってことだけはわかってしまった…
書いてて楽しかったからヨシッ!!!!
友達と旅行に行くときのコツ
はじめに
私のような出不精の人間は、一人旅をしたら最後ホテルに泊まって出てこない。それが分かっているので、私は必ず誰かと旅行に行くことにしている。ただ、いくら旅行に行くレベルの仲良しレベルでも、所詮は他人である。また私は相当な短気だ。入念な準備をしないと旅行をして、貴重な友人を失うことになりかねない。
かれこれ10か国以上旅をして得た「いかに快く他人と旅行するか」ハックをここに記録しておきたいと思う。誰かの参考になれば幸いである。
STEP1:旅程を決める~「○○さんが譲れないポイントは何か」~
何も計画しない現地に行って、行き当たりばったりで楽しむにはもう歳をとりすぎた。何故資本主義の国に生まれ育った私が、金も時間もあるのに、食べたいときに食べたいものが食べられないんだ等とイライラしないために、旅程を決めるのは非常に重要なステップだ。
本STEP「旅程を決める」のゴールは「○○さんが譲れないポイントは何か」を明確にし、同行者全員が共有することである。しかし、慣れない土地における「譲れないポイント」なんぞ、何も知らない状態では何も分からない。
そこで、提案したいのが一緒に本屋に行ってガイドブックを見る、である。(もしくはkindle unlimitedに入ってるならunlimited対象のガイドブックを事前に読んでzoom会議ですり合わせでもよい)友人と行くならば、下記のような流れがよいのではないか。
- 本屋に一緒に行って「どういうガイドブックがいいか」を確認する
- 本屋で買ったガイドブックを片手にカフェかファミレスに行く
- 各自行きたいと思うところ、食べたいと思うものに印をつける
- ③をすり合わせて、旅程を決める
1から4まで店から店への移動をしなくて済むのは、カフェ併設型の本屋である。本屋併設型のカフェでもある。ただ、大体が人気店なので休日は非常に混むことに留意されたい。比較的混んでいないカフェ併設型の本屋は東京駅の隣キッテの本屋である。食事代は高いが、置いてあるガイドブックの種類も多いし、何より東京駅なので集合場所としてなんとなく公平感がある。
ちなみに、各ガイドブックについての所感や印象は別のブログで述べたい。
4.③をすり合わせて、旅程を決める
1から3は特筆することはないので、いきなり4から話す。たまにカフェやファミレスで「ここいいんじゃな~い」みたいな会話をしている方々がいるが、そういうことを言っているんじゃない。必ず、紙もしくはデバイスに記録を残そう。ここは好みによるが、旅程感のチューニングを重ねて、旅程の最小単位は「朝、昼、夕方、夜」ぐらいである。この単位に合わせてGoogle Spreadsheetやevernoteに書くことがベストだと思う。本当は時間単位が望ましいが。。。
ちなみに、旅程やおみやげリスト等々最も細かい単位で管理できるGoogle Spreadsheetはこちらの方のものだと思う。本当にこれは最強。
STEP2.事前に把握しておく
STEP1は比較的楽しい作業である。ここから、恐らく普通はつまらないと思うSTEPに入る。つまらないが非常に重要である。
1.海外保険に入るのか否か、クレジットカード自動付帯保険に入っているのか
本当にいざとなったら大変なことになる。ここは何かに入っておいた方が絶対にいい。また最悪なのは、全員で大変なことになったが、○○さんは保険に入っていたが、○○さんは保険に入っていなかったときである。確実にギクシャクして友人関係は終わる。
【海外保険に入る場合】
海外保険は結構高いイメージがあるが、off!は結構安いししっかりしている。あと手続きが簡単だった。出てくる案内に従って情報を入れていくだけだ。空港に行ってから入るのだけはやめた方がいい…気がする。
【クレジットカードの自動付帯保険に入ってる場合】
正直海外旅行に行くたびに、海外保険に入るより、一回クレジットカードを持った方が楽だと思う。海外旅行の付帯保険については詳しいサイトがいくらでもあるのでリンクを貼るに留める。楽天カードで十分な気がするが…。
2.現地でスマホの通信環境はレンタルwifiにするのか、SIMにするのか
お持ちのスマホがSIMフリーならば現地でSIMカードを買い、SIMフリーじゃないならレンタルwifiをするしかない。私からの注意事項は下記の通りである。
- 空港のSIMカードはぼったくりの場合がある。ググれば情報が出てくるので事前に調べておこう。もし空港から市内まで出ないといけないが、その間スマホの通信環境がない場合は頑張るか、まぁぼったくられるといっても現地価格なのでおとなしくSIMを買おう。
- レンタルwifiは楽だが、ケースが嵩張る上に「今が誰が持っているのか」「今使ってもいいのか」を友人間で調整しないといけないのでやめた方がいい。特に節約志向の友人がいる場合、「Twitterやるだけなのにwifi?だめ!」と言われる可能性がある。気を付けよう。
3.現地での交通の便はライドシェアアプリか、地下鉄か、バスか
自分たちの予算、旅程と相談しながら移動はメインは何で、サブは何でと事前に決めておこう。ライドシェアアプリなら、誰かがまとめて支払うことになることにも注意。
【ライドシェアアプリ】
所謂uberである。ただし、国によって異なるので事前に調べておこう。タイと台湾ではuberは禁止されているはずだ。中国ではdidiだし、ロシアやイスラエルではGettとかとか。東南アジアではGrabが強い。などなど。
気を付けて欲しいことがある。ライドシェアアプリで電話認証が必要で、かつ現地ではレンタルwifiの使用を考えてる場合、電話認証は日本でしかできない。現地に行ってからではもう何もできない。
【地下鉄、バス】
現地の地下鉄は攻略しやすいが、バスは中々難しいところが多い。路線地図があるアプリがあるので入れておくことをオススメする。
STEP3 ある程度旅程通りにならなくてもよしとする
せっかくたてた旅程も、計画通りになるとは限らない。それにイライラする必要はない。ギチギチにたてた旅程も、たてなかった旅程も、結局現地で楽しめたらなんでもOKなのだ。
おわりに
COVID-19の環境下で中々海外旅行に行けないが、それでもいつか行ける日を心待ちにしている。(まれーヴぃち)
村田紗耶香作品を考える※ネタバレ注意
はじめに
村田紗耶香ワールドは独特で、強烈で、繊細である。正直1日にたくさん読むと気分が悪くなるぐらいの刺激で、なのに読まずにいられない魅力に溢れている(なので私は1日に読んでいいのは1冊だけと決めている)。
そんな素敵な作品たちについての考察(もしくは感想)がGoogleで検索しても、Twitterで検索しても、読書メーターで検索しても、思ったように出てこなかったで、自分で書いてみようと思う。
結論からいうと、村田紗耶香作品は3つのモチーフがテーマだと思う。①普通と普通じゃないの境界線、②女性性の取り扱いの難しさ、③家庭内不和下での「わたし」、である。本考察では、各モチーフについての私の解釈と、村田紗耶香作品の最大の魅力の一つであるそれらをどう表現するかについて書きたい。
記念すべき第1回では①普通と普通じゃないの境界線を取り扱う。
※実は私はまだ全ての村田作品を読んでいない。まだまだお楽しみ最中である。なので、今段階の私の考察を書きたいと思う。もしかしたら更新するかもしれない。
①普通と普通じゃないの境界線
「常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう」-アインシュタイン
私の解釈①
大学3年生、心理学の授業で集団心理について習った。明らかに間違っている意見でも自分以外の人間が賛成しているとつい賛成してしまう、というものだ。確かNHKでもとりあげていたし、小説や漫画でも度々出てくる有名な話だと思う。
村田紗耶香作品は正に「今わたし達が普通だと思ってることって誰かが決めたことであり、実は普通だと思ってることが普通じゃない世界線がある」ことを扱っている。
例えば、男女雇用均等法が成立する前は女性の社会進出は恥ずべきごとでやってもせいぜいお茶くみとかそういう扱いが大多数だった。けれども2020年現代、未だにお茶くみだけやる女性労働者はあまりいないだろう。
社会構造の変化によって、あるべき姿が変わり、価値観が変容する。日本で最もノーベル経済学賞が近いと言われた青木昌彦教授が第一人者の比較制度分析のセオリーである。
「これが普通」という価値観は、普遍的なものではなく、あくまでその時の社会構造によるつくられた「あるべき姿」に影響するものなのである。
作品上での表現
『地球人間』では、私と私が契約結婚をしている伴侶は中々「普通の社会」に馴染めないでおり、自分たちを「宇宙人(ポハピピンポボピア星人)」だと考えている。その上で「普通の社会」のことを「工場」と称している。いわば「普通の価値観を信じる人間」を大量生産する工場のようなものだと。
『コンビニ人間』はかなり分かりやすく「普通がわからない私」と「普通がわかる他の人」たちが表現されている。「コンビニ店員という動物(コンビニ人間)」であるという表現から、「普通がわからない私」はラベリングされる=「普通がわかる他の人」たちはラベリングされないという対比があることが分かる。
また、『消滅世界』の夫婦間で性交渉、出産を行うことは不潔とする価値観(まさに社会構造の変化による価値観の変容!)や『殺人出産』の10人出産したら1人殺せる世界(まさに…以下略)等、村田ワールドでは、普通と普通じゃないの境界がモチーフとして取り上げられている。
私の解釈②
村田紗耶香作品を読んでいて、ゾク…とするのはその普通と普通じゃないの境界線に主人公がたち、そして普通じゃない側に突き進むその瞬間である。同時に、また碌な事にならないと悟る。(だがそれがいい)
これが刺さるのは、大学卒業して新社会人になり会社独特の慣習に戸惑い、そして慣れてきた頃の人間だったり、何か部活動に入り独特のルールに困惑し、そして受け入れてきた頃の人間だと思う。
最初は違和感を覚えていたのに、いつの間にか自分の「普通」が塗り替えられて、何も疑わなくなった…でもやっぱりおかしいよね!?という自分の感性をいつまでも持ち続けたい。
おわりに
村田ワールドにハマる内に、同じモチーフが繰り返されることに気が付いた。そしていつかまとめてみたいと思うようになった。これらのモチーフをここまで「ギリ楽しく読める」状態で表現する作家を私は他に知らないので、本当に魅力的だと思う。ただ、村田作品を読んでいる時と同様に、まとめるにもMPをごっそり持っていかれることを学んだ…。(まれーヴぃち)
本記事に出てくる作品
ひともじは選択、選択は思想。
ブログを始めたいと思ったのは、
誰かの考え方、果ては生き方を知るのが好きだから。
その人の思想を綴ったものは言わずもがな。
今月読んだ本、おすすめのコスメ紹介
ぜんぶ、ぜんぶ
その人によって選択されたもの。
小さな選択たちにも、その人の思想が反映されていると思う。意図せずとも。
そんな誰かの思想に触れられたとき、
とても勇気づけられる。
ああ。わたしも生きていていいんだなぁと。
それは別に自分と同じ考え方、近い、似た生き方かの如何は問わない。
同じなら近ければ似ていれば、それは単純に嬉しい。
でも安心するのは、その逆のものなのかもしれない。そうか。こんな考え方、生き方があるのか。
それはちょっぴりずるいかもしれないけれども、
じゃあわたしの生き方もこの世に存在していいよねって。
多様性が尊ばれる現代であるけれども、依然として”幸せのロールモデル”の存在は根強いんだもの。
だから、ひともじひともじ綴ってみる。
わたしを、果てはあなたを想って。
がっつりポエミーだ。うふふ。(てふてふ)
自分的ベスト旅行論【ガジェット/アプリ編①】
旅行の計画があるだけで、ストレス値が下がるらしい。へー、ということで、これまで10か国旅行した私が、私の、私による、私のための旅行論をガジェット/アプリ編と銘打って書くことにする。
【はじめに】
旅行には一人で、家族と、友達と、パートナーと、と様々な形態があるが、私は安全第一のため必ず誰かと行くことにしている。断じて一人行動ができないからではない。すると起こりえる問題は、人間関係の問題である。「本当はあそこに行きたかったのに」とか、疲れてるから休憩したい人とまだ動ける人がいるとか、様々な問題が考えられる。これを極力減らしたい。つまり、私はトラブル絶対回避型の事前にバッチリ準備するタイプの旅行者である。(正直空港で日本人ぽい人を見つけて「私/僕何もわからなくて…タクシー一緒に乗せてください」というようなタイプを私は苦手としている。1人で生き抜く力もないままで何故何も調べないんだ。お前の手にあるものは何なんだ。スマホでググれないのか?いずれ現地の人に何か迷惑をかけるだろうし、日本人全体の印象を悪くすると思う)
1.情報収集/情報共有…Google Drive, Evernote, LINE
事前の情報収集がハッピーな旅行の要であることは「はじめに」で説明した通りである。ではどうするか。複数人で情報を一元的にオフラインで見れることが大事である。
Google Drive:★★★★★
【メリット】同行者が既にGアカウントユーザーであればこれほど便利なものはない。航空券、ホテルの予約確認書全てここに格納し、オフライン表示設定にしておけばよい。旅程表もGoogle Spreadsheetで作成し、これもまたオフライン表示にしておくだけで済む。
【デメリット】同行者がGアカウントユーザーではない、即ちGoogle Driveも何もかもあまり使ったことがないタイプの場合、充実したサービスの代償として捜査が複雑であり、いくら様々な情報を共有しても同行者は見ない、共有してくれない、現地で役に立たない場合がある。この場合他のサービスが良い。
Evernote:★★★★
【メリット】非常にシンプルな画面で、かつチェックボックスをつけられたりと旅行に対して何かと便利な機能がたくさんある。Google Driveが使えない人でもかなり扱いやすい。テンプレートが充実しているので文章ベタ打ちせずに済む。
【デメリット】Google Driveに負けるのは、PDFの保存ができないことだ。こればっかりはしょうがないので、自分のGoogle Driveにオフライン保存しておくなり、デバイスに保存するなりしかない。
LINE:★★★
【メリット】日本人なら割と誰でも使える。最近Keep機能が充実してきたので、自分のKeepに航空券やホテル予約確認書を入れておける。また、同行者とチャットとは別のグループを作成し情報を入れておくのも便利だ。アルバム機能もあるので、本当にITに不慣れな同行者と行く場合はLINEさえあればなんとかなる。
【デメリット】オフラインで使うことを想定していないので、LINEに情報を入れておく場合中国やロシアなど一部の地域ではVPN必須になること。Google DriveやEvernoteのように情報の分類ができないので、検索から調べたい情報を調べる必要がある。
※その他TrelloやOnenoteなど色々試したがとりあえず候補に挙がるのは上記3つだろう。
どこに行くにも必ず必要になってくる地図アプリである。どんなに他人に話しかけるのを厭わない人でも疲れてきたり、人が誰もしないところだったり、と何かと備えあれば憂いなしである。
Google Map:★★★★★
【メリット】ピンでとめられる、ピンでとめた場所をジャンル分けできる、オフラインダウンロードできるなど、最強である。私はGoogle Map一択である。
【デメリット】中国エリアはやはり充実していない。中国なら百度地図がオススメ。
Mapsme:★★
【メリット】オフラインダウンロードを前提に作られていること以外特にない。
【デメリット】英語圏じゃないと英語で検索しても目的地が出てこなかったりする。
百度地図:(中国に限り)★★★★★
【メリット】中国だけだったら最強。DIDIと組み合わせればもっと最強。
【デメリット】中国以外は使えない。
3.言語翻訳…Google Translate, papago
英語圏じゃないとなきゃ死ぬ。割と音声録音のチャットアプリがどこでも浸透しているからか、「ここに向かってしゃべって!」とジェスチャーして、喋ってくれなかった人にあったことがない。
Google Translate:★★★★
【メリット】翻訳もしてくるし、ダウンロードできるし、OCRで読み取った上に翻訳してくるので最強。美術館とかで絵画の説明を日本語にするとかいう使い方もできる。
【デメリット】私が英語で話して中国語、現地の方が中国語で話して英語…とするときの画面が若干わかりにくいので、現地の方がスマホに向かって話してくるタイミングとアプリが音を集めるタイミングが合わないがち。
Papago:★★★
【メリット】会話に特化しているので、これならスマホを介して会話が可能。
【デメリット】対応している言語がGoogle Translateよりも少ない。マイナー言語はない。
書き始めたら終わらないので、いったんここまでにしよう。(まれーヴぃち)
読書家じゃない人のための読書論
新型コロナが流行してから私は家にずっと籠っていた。籠っていたので、やることがもう読書とゲームぐらいしかなかった。今までの旅行した写真とかは悲しくなるから観れなかった。というわけで、「読書かくあるべき」を悶々と考えていたというわけである。
結論からいうと、世の中一般に流布している「読書かくあるべし」論は正しくない、ということをここで私は主張したい。正しくないというと語弊があるが、「読書ってどうすればいいのかな」という問いを持っている人に対して与えてる解がおかしいということだ。読書論なんて高尚なことを言ってる風にしているが、その実拝金主義にまみれていませんか、ということだ。
予め断っておくと「読書ってどうすればいいのかな」という問いを持っている人に、古典を読破し大学では哲学を専攻していたような猛者は入れていない。その「読書ってどうすればいいのかな」はもはや違う問いである。哲学的な問いである。
「読書ってどうすればいいのかな」という問いを持っている人とは、「なんとなく読書して、なんとなく人生を豊かにしたいと思っているが、どういう本を読めばいいかわからない人」であり、具体的に言えば下記を想定している。
・子供時代~大学時代まで一切本を読んでいないが、最近本って読んだ方がいいのかなと思っている人
・子供時代~大学時代までそれなりに本を読んできたが、実のある読書をしていないなと思っている人
私の少ない人生経験と読書経験が導き出した答えは「本屋や図書館に行って目がとまった本を読む。その次に面白いなと思った本で紹介している本、もしくは面白いと思った作者が読んでいる本を読む」である。これは、人間は問題意識があることじゃないと脳内に情報が残らないということと、人間は自分が見たいものを見るという原則に従っている。どこかの学者や評論家が勧めている本を読んでも、自分が面白いと思わない限り脳内に情報が残らないし「で、なんだっけ」となるだけである。
勘の良い読者は気が付いたように思うが、私がここで批判しているのは「情報社会を生き抜くためには教養を身に着けよう!」「教養は古典で身に着く!」「こういう古典を読もう!」という主張をしている方々である。彼らは古典の面白さを解くよりも、「お前そのままじゃやばいよ!」という危機感を煽るのがとても上手だ。もちろん、このご時世炎上や訴訟が怖いので具体的な名前を書くことはしないが、彼らの本は言葉巧みに危機感だけ煽り、あたかも彼らの本を読めば危機感を解消できる、つまり教養が身に着くかもしれないことを売りにしている。なんたる拝金主義!いつお金になるかわからない知識や教養をお金に変える、なんとも巧みなマーケティング手法なんだろうか。
確かに、情報の砂粒時代と言われる現代で、自分に必要な情報を取捨選択し、複雑怪奇、魑魅魍魎な社会で労働者、ブルジョワ、投資家として生きていくためには教養が必要かもしれない。でもそれは、「教養が身に着く本」なるものを読んでも身に着くことはない。自分が面白いと思う知識を日々コレクションしていくしかない。その方法は、本かもしれないし、映画かもしれないし、料理かもしれないし、旅行かもしれない。だから教養を身に着けるために本を読め!古典を読め!というのは正しくない、と私は思うのである。(まれーヴぃち)
※本記事は特定の人物、書籍を批判することを目的に作成されておりませんことにご留意ください。